• 岩手県唯一の中央卸売市場水産部から、あれやこれやの情報・話題をお届けします!

こんにちは。モリ介です。雨模様ですね。今日もお送りしていきます。

先日のお休みの日。モリ介父から急な呼び出し。だいたいこの手の呼び出しなんて、急なんですけどね。依頼は、居間の天袋から、五月人形を出してくれ、ということ。モリ介母は、自分で出す、と言い張ったらしいけど、転落でもされたら命取り。まあ、こっちも病み上がり、みたいなもんだから、おそるおそる脚立に登る。古~い木箱を何箱か下ろして、脚立を片付けていると、すでに人形を組み立て始めてる。

「この人形はね~。」始まったよ、昔の話。何度も聞いたこの話、かいつまんで言うと、この人形は、モリ介父が産まれたとき、モリ介祖母の実家の父親が、お祝いに贈ったもの。だから、およそ90年前の物。それも長い間、飾られることなく、離れの小屋にしまわれてたままだったという。それをモリ介母が見つけ出して、毎年飾っている、と言う話。まあ、モリ介祖母は、当時、ワンオペ育児にワンオペ介護にワンオペ家事、だったらしいから、それどころじゃなかったんでしょうけど。代わりに片付けたのは、ひな人形。旧暦の3月3日は、今年は4月11日なので、ちょっと遅い。昔は、婚期が遅れる、なんて言い伝えもあったみたいだけど、今はそんな話も通用しない。うちの場合、「お迎えが遅れる」と考えれば、それはそれでまたいいかも。まあ、ゆっくりと、お健やかにお過ごしください。

さてと、今朝の卸売場は、休み明け、ということもあって忙しめ。商品の成約・搬出がどんどん進んでいく。少々慌てながら、売場をチェックしていくと…。あ、これは…。

福島県は相馬産のワタリガニ、4キロ6尾入りです。外子がびっしり、の子持ち。あれ?内子っていうのもありますよね。どう違うんだっけ? 調べてみました。簡単に言うと、内子は卵巣で外子が卵らしいです。外子は旨味には乏しい、ともある。みそや内子は、ねっとりとした食感や旨味を楽しみ、外子はしっかりを味をつけて、プチプチ感を楽しむんだそうです。なるほど。実は、甲羅側の写真も撮りたかったけど、外子に傷でも付いたら一大事。腹側だけの写真でご勘弁を。標準和名は、ガザミ、というそうですが、あまり美味しそうじゃない。ワタリガニ、が一番いいと思いますが。

もう一ネタ欲しいな~。あ~、市場にいる人間は誰一人として珍しいと思わないだろうな~。でも、同じ産地の同じ出荷者さんが送ってくれた、このネタに決定。まず、これは何の魚でしょう。

ま、判る方は判ると思います。開き、のマホッケ、北海道は噴火湾産です。箱には、20枚入っていて、体長は30センチオーバーです。そして、その箱の横には、同じ出荷者さんの、丸のマホッケが。

こちらの体長は40センチを優に超えてます。本当に旨そう。このように、一次加工、というんでしょうか。生の商材でも、丸のままではない魚も、市場には入荷してきます。サケやタラはフィーレになりますし、ホッケの他に、キンキなんかも開きで入荷することもあります。解体済みのアンコウや、身欠きフグなんかもそのたぐい、でしょうかね。あ、マグロ類は、丸のヤツよりも、ロインとかブロック、と呼ばれるものの方が、断然多いですが。

また昔話ですが、北関東を中心に出店している、業界では知らない人のいない、超有名小売店の、それも、東京近郊ではない店舗を見に行ったことがあった。駅からタクシーで。平日の10時には、数十人のお客さんが店内になだれ込み、飲食関係と思われるお客さんは、カゴ一杯に魚のパックを放り込み、一般客は、寿司の前から動かない。まあまあ予想された光景だったけど、驚いたのは、20センチほど盛り上げられた、開きマホッケの山。200枚ぐらいあったんじゃないかな。売れるんだ、これ。で、総菜売場には、開きマホッケフライのこれまた、山。うーん、一番は地域の人口の差、なんでしょうけど。それにしても、メリハリがすごい。その企業さんの出店条件、と言うのを聞いたことがあるけど、盛岡では、人口が倍以上にならないと当てはまらないみたい。市場とお取引いただいているお客様を大事にしながら、地道に提案を続けていくしかない、と感じた次第。

もうすぐゴールデンウィーク。連休前半は天気も良さそう。お出かけを計画されてる方も多いんじゃないでしょうか。でも、食事はしっかりと摂らないといけませんよ。ぜひご家族で、お魚コーナーにお立ち寄りくださいね。それでは、今日のブログはここまで。明日また、お目にかかります。