• 岩手県唯一の中央卸売市場水産部から、あれやこれやの情報・話題をお届けします!

こんにちは。モリ介です。衣替えの時期だけど、この気温じゃ無理。半袖なんか着られないですよね。こんな時は、焼き魚でしょ? 真夏日には、魚を焼く気力も起きないんだから、今のうちに食べておきましょう。お求めやすい焼き魚商材、この後ご紹介。その前に…。

大分前の話で恐縮だけど、2年ぐらい前でしょうかね。人の血液からマイクロプラスチックが検出されたという話題。ちょっと前だけど、また騒いでる。なんでも、頸動脈疾患をもつ患者さんの、血液のかたまりから、例の微小プラが見つかったらしい。まあ、無い話ではないでしょうな。でも、脳卒中や心筋梗塞を発症した人は、微小プラがあった人となかった人では、4倍の差があったんだとか。つまり、微小プラに汚染されてる人は、そうでない人の4倍、脳卒中や心筋梗塞になりやすい、ということのようです。う~ん、これだけプラスチックに囲まれる生活をしてるとな~。産まれたときからプラスチックはあるけど、微細な大きさのプラスチックなんて、最近まで考えたことも無かったよ。最近の調査では、日本人のプラ削減の意識が低いことが、問題視されてるみたいだし。

市場での仕事も、プラスチックは欠かせない。木からプラスチックに姿を変えたパレットなんかもそうだけど、なんといっても、発泡スチロールですね。衛生的で、周りも汚さないし、断然軽い。木箱入りのホタテガイとか、天然カラホヤなんかの話題をお届けしたことがあったと思うけど、あれって、取り扱いが大変。ついこの間も、サザエをご紹介したばかりだけど、重いし、汚れるの覚悟だし。だいたい、海水入りのサンマだのサバだのイワシだのって、どうすんのか? 木箱に氷詰め? 夏場なんか、あっという間に魚がダメになりそう。その点でも、発泡スチロールなしの商売は、現状では考えられない。しかし市場でも、発泡スチロールの使い捨てみたいなことはやってませんよ。洗浄して再利用したり、回収してリサイクルしたり。でも、素材が柔らかい発泡スチロール。荷物の積み下ろしや移動の際、どうしてもわずかに削れたりすることもある。排水かごやグリストラップなんかで、出来るだけ外に流れ出ないようにはしてるけど、本当に微小なものは分からない。通い箱で流通をさせることで、発泡スチロールをやめよう、なんて動きも、以前、あるにはあったらしい。そもそも、通い箱って、空の容器の回収が困難なんですよね。牛乳ビンもパックになったし、ビールも缶が主流になったりしてますもんね。何かいいアイディアありませんかね。このままだと、海産物は食べない、という風潮が生まれませんかね?これからの商売が本当に心配。

さて、今朝の卸売場へとまいりますか。まずご紹介するのは、そろそろ産地も近くなりつつある、これ。

山形県産のスルメイカ、20尾入りです。いい色ですよね。お値段は…、高いです。完全な高級魚の範疇ですな。昔に比べれば、0が一つ多いイメージ。本当に安かった頃は、発泡スチロールと氷代、配送費にしかならない、なんて、産地の悲鳴が聞こえてきたこともありましたよ。イカ代と手間賃は持ち出し、ってことですもんね。ハイシーズンの入荷量なんかすごかったですよ。今は無いけど、盛岡水産では昔、社員による宿直とか日直とかがあったんですけど、一晩中イカの荷下ろし、なんてこともあった。千ケース着荷とか普通でしたから。それだけ、お手軽にご購入いただける商材でしたね。もうしばらくすると、秋田とか青森に産地が移ってきますかね。

そして、高級魚となったスルメイカとは逆に、近年資源量が高位で安定しているお魚をお届け。その魚は、イワシ。全然珍しくありませんがね。

石巻産のマイワシ、4キロ入り。40尾ちょっと入っているようです。梅雨イワシなんて言葉があるくらいですからね。これから、品質の良いものが続々入荷してくると思われます。カツオでお馴染みの、気仙沼の業者さんからも、入荷がありましたが、これも石巻産だそうです。

マイワシの山です。今年もサンマは期待薄かもしれません。皆さん、イワシを食べましょう。骨がめんどくさいって? 大丈夫。両手を使ってもいいから、じっくり、ゆっくり、骨を外しましょう。どうしてもイヤ、という人は、イワシつみれでも食べてくださいね。

さてと、今日はそろそろお時間。明日は水曜休市です。また木曜日に。モリ介でした。