• 岩手県唯一の中央卸売市場水産部から、あれやこれやの情報・話題をお届けします!

こんにちは。モリ介です。週末の土曜日、お届けしていきますよ。

先週のことなんだけど、「海に栗って書いて何と読むんだぁ?」とモリ介父。何だよ、いきなり。「雲に丹でウニだべ? じゃ海に栗は?」う~ん、それもウニだったような、違うような。なんでも、折込チラシだったか、新聞広告だったかで、料理の紹介の文章に出てきたらしい。それも、その広告の中で、雲丹と海栗の両方が出てきたんだとか。栗だから、イガイガでしょ?普通ウニじゃん。「じゃ何で、わざわざ海栗なのさ。雲丹でよかんべよ。」殻付き、とあったそうで、あと殻付きだとホヤぐらいかな~。でも、殻付きのホヤって料理あったっけ?カキとかホタテは絶対違うし。

あまりにしつこいので調べてみました。すると、ちゃんとした使い分け方があるようで…。まずは、海栗の方から。これは殻付きの生きたウニに使うようで、スプーンですくって食べる料理だったと推察。そして、雲丹と書くウニ。これは、調理済みのウニを指すみたいですよ。塩ウニか蒸しウニだったんではないでしょうか。そして実はもう一つウニがあるようで…。それは、海胆というウニ。これは、殻から取り出したむき身の事みたいです。実のところ、むき身を雲丹と書くこともあるようで、あいまいな部分もある、とのこと。広告主の広報担当か、代理店の担当者か、わかりませんが、ちゃんと知識を得て、使い分けされていたんですね。モリ介は、ウニを扱う会社にいながら、表現の区別について、全く知りませんでした。人間、何が勉強になるのか、わかりませんね。

さてと、今朝の卸売場から。土曜日だからな~、お客さんも早いし、注文で搬出された物品も多いはず。何かあるかな~。蔵出しスペシャルもありかな~、と思っていたら、「ツクシ」と書かれた箱を発見。春だからな~、これから山菜も色々出回ってくるよね~、って違~う! 何かの魚だって。

フタを開けてみると…。何だこりゃ。

調べてみると、ツクシは岩手での呼び名らしく、正式には、ヒゲダラ、という名前なそうな。産地は宮古で、5キロに9尾入ってます。なんでもこのヒゲダラ、チョー美味なんだとか。小骨のない、タラに似た白身ですが、タラよりも身が締まり、甘味もあるんだそうです。刺身でも鍋でも何でも来い、の高級食材、とも。うゎ、喰いてぇ~。あ、左上のヒゲダラ氏。イケメンの目をしてますよね。ちょっとアップで。

つまんない事に尺を使ってすみません。お次は、冬の魚らしいですが、福島県の名産品にもなっているこのお魚。そんなに珍しくもないと思いますが。

福島県産のメヒカリ、3キロ入りです。もうちょっと寄りで撮らないと、判りずらいですよね、すみません。冬の時期のものは脂ものって、淡泊な白身とふんわりとした食感が非常に美味しい、とのこと。脂がのってるのに淡泊? すっきりとした味わい、ということでしょうかね。鮮度のいいものは刺身、他に唐揚げ、天ぷら。干物にしても旨いらしい。モリ介も、何かの料理で食べた事があった、と思うけど、忘れちゃいました。え~と、少し余裕があるので、もう1ネタを。

木曜日に撮ったものなんですけど、全体を撮った写真が、ブレブレと指で隠れたものしかなく、アップだけでごめんなさい。で、何の魚か、というと、メゴチ、です。千葉の銚子産で、15センチ前後の体長でしょうかね。担当者に、これは小さいサイズかと尋ねると、普通のサイズですよ、とのこと。もうちょっと大きいヤツは、別の魚のようですね。メゴチという名前で調べてみると、あれ、全然違う。標準和名メゴチは、このメゴチと違うぞ。さらに調べると、この魚、ヌメリゴチ、と呼ぶのが正しいらしい。関東での天ぷら種で有名な、メゴチは?どっちなんだ?

正解は、ヌメリゴチのほう。東京では「ネズッポ」とも呼ぶらしい。モリ介も、大昔に天ぷらで食べた事があって、アナゴとも違う、ふんわりとした白身の感じが、とても美味しかった記憶があるよ。でも、ヌメリもあるし、骨やヒレを外すのも面倒くさそう。そういった意味でも、高級食材なのかもしれませんね。ごま油の風味が効いた、東京の天ぷら、食べたいな~。話のオチが、こればっかりですみません。

市場の周りの桜も、葉桜になってきましたね。桜を愛でるのも、この2~3日が今年最後になるのかも。モリ介でした。また来週に。