• 岩手県唯一の中央卸売市場水産部から、あれやこれやの情報・話題をお届けします!

こんにちは。モリ介(仮)です。今日もよろしくお願いします。

北海道産の生いくらも入荷してきました。これは、昨日の写真なんだけど…。

ね、美味しそうでしょ? もちろん、何の味付けもないやつ。8月の終わり頃から

生スジコは絶賛販売中だけど、ほぐしたバラ子も入ってきた。この商品は

ちょっとお高めだったらしいけど、生スジコは去年と比べて、結構お安いみたい。

小売店では、特売で100グラム当たり980円程度で販売されている、とは

担当者の弁。去年の一番高い時期より、3割ぐらい安い感じかも。今後の相場は、

というと、年末の際は別として、それほど上がることも予想しずらい、とのこと。

その理由としては、昨年の北海道の秋サケ漁は、岩手の大不振をよそに、豊漁とまでは

いかないまでも、そこそこの成績を収めた。そこでつくられたイクラの冷凍原料が、

関係してる。一年前の漁期や収穫期に獲られた(あるいは採られた)ものを

”ヒネ”って言うんだけど、そのヒネ原料が相当量残っているんだとか。ちなみに

二年前のものは”ヒネヒネ”といいます。話を戻して、在庫の原料を持っている業者さんは、

よっぽど安くないと、新たな原料仕入れをしようとは思わない。

原料向けの需要が発生しないため、生での出荷に振り向けられて、少々お安めの

展開になっている、というわけ。これも担当者情報。12月も中旬を過ぎると、

生スジコや生イクラも、少々年老いて固めなものが出回るし、価格も高くなる。

そこでおすすめするのが、卵が柔らかく、価格もお安めな11月ごろまでに、

醤油漬けをつくって、冷凍しておくこと。スジコ、イクラは中身が油分なので、

家庭用冷蔵庫でも、正月までは余裕で大丈夫。この件は、また後日にお伝えしますね。

そして、秋サケにもこんな変化が…。

上の秋サケと下の秋サケ、ちょっと様子が違う。下のやつは少し黄色味がかって、

腹の部分に紋様が見てとれます。いわゆる、「ぶな毛」という少々年老いた

個体なんです。上は銀毛に近いのかな?身に脂の感じを求めるなら銀毛。

脂が抜けて味わい深さを求めるなら、下のぶな毛。昔の秋サケは、

川で獲ったものばかりだったから、昔懐かしいぶな毛の味を恋しく思う人も

多いんじゃないかな。それにしても、まだ9月だし、生イクラといい、ぶな毛といい、

ちょっと展開が早くないですかね。需要期はこれからだけど、その頃に”物が無い”

なんて事にならなければいいけど。岩手が豊漁なら、問題ないんですけどね。

あ、そう言えば、先日の塩秋サケの記事で、「気になる話」をしてませんでした。

実は、当社のベテラン社員が、今年の塩秋サケの肌、皮の色ね、

例年よりも、銀の色に”くすみ”があることに気づいた。その話を製造メーカーに

したところ、気温や海水温が高いため、肌の銀色がくすんでいるのではないか、とのこと。

おそるべし、ベテラン社員。モリ介(仮)レベルが気づく話ではないな。何なら、

二つ比べてみても判んないかも。もちろん、原料の搬送や製品の温度管理には

万全を期しているので、ご心配いりません、とのコメントも頂いております。

明日は秋分の日で休市です。二週続けての連休だよ。「旗日が土曜日なんてついてない。」

とお嘆きのあなた。市場は土曜日も通常営業なので、市場関係者はとってもありがたい。

ま、その分、水曜日がお休みなんだけどね。

というわけで、また月曜日にお目にかかります。モリ介(仮)でした。

追記 アイキャッチ画像の設定をしてなかったので、設定しました。

追記 100グラム当たり98円の記述を980円に訂正しました。