• 岩手県唯一の中央卸売市場水産部から、あれやこれやの情報・話題をお届けします!

モリ介です。こんにちは。休市開け、本日もお届けしてまいります。

話題としては、やや古いんですけど、関係各国が集まった、今年のサンマ漁獲枠の会議。ブログでも、日本への枠の配分、どうなるのかな、みたいなことを書きました。それがやっと決まったみたいで、約11万トン、なんだとか。う~ん、11万トン、といってもな~。去年の漁獲高が2万4千トンですからね。で、その前の年が1万8千トン。まず使い切ることは無いのかな、と。とりあえず頑張って、日本向けの枠は確保したんでしょうけど、何か虚しさが漂いますね。今年も、7月中にお目にかかる事は、まず無くて、9月10月11月の商売になるんでしょうかね。

サンマがたくさん獲れた頃って、そんな大昔じゃないですよ。盛岡市場が移転してからも、しばらくは、卸売場に入りきらない程の入荷があったですもん。おかしくなったのは、ここ10年ぐらい。サンマが潤沢な頃は、7月も下旬になれば、サンマのパレットがずらりと。盆期間中も、量販店さんの鮮魚コーナーは、サンマばかり。丸のままだけでなく、刺身にしたり、輪切りにしたり、頭を取ってみたりで、とにかくサンマ。盆休みで、他県のお店を見学したこともあったけど、どこもやっぱりサンマ。そりゃそうだ。盛岡だけでなく、よその市場もお休みで、サンマしか無いんだから。

盆が過ぎ、8月も下旬になると、大型船のサンマが大量入荷。物量をこなすことが至上命題になってくる。9月には、県内産も始まってきて、北海道ものとの競争が勃発。箱売りなんかも普通だったし。10月、見るだけでゲップ、の光景に。秋サケやタラやナメタなんかに混ざりつつ、12月中旬頃まで販売、なんてことも当たり前でしたね。え?まだ獲ってんの、みたいな。サンマがあるだけで、水産業界は盛り上がるんですけどね。「奇跡!11万トン、枠をフルで消化!」なんてことはないですかね。夢物語かもしれないけど、期待します。

また前置きが長くなったよ。あ、これ、皆さんにアドバイスなんですけど、しょうもない昔話や愚痴を飛ばしてご覧になりたい方、とりあえず、写真の所まで、スクロールしてくださいまし。愚痴や昔話には、写真を使用しませんので。

というわけで、今朝の卸売場なんですけど、とりあえず珍しそうな魚の写真を押えつつ、周りを見渡すと…。連休の影響からも脱して、普段の卸売場に戻った感じ。宮古産のタイや秋田のアジ、北海道のニシンも入ってる。で、タイのパレットに近づくと、お隣に、「久慈 琥珀サーモン」と書かれた箱が。久慈のサーモンは、今シーズン初めて見たような気がするけど、モリ介がぼんやりしてただけなのかな? とりあえず写真をば。

久慈産の養殖ギンサケ。フィーレ状態で、5キロに13枚入ってます。調べてみると、4月中には出荷が始まってたみたい。物量が少ないうちは、高値が付きやすい大都市市場への出荷がメインとなるので、出荷開始、即盛岡へ入荷、といかないことも多い。順調水揚げで、価格もこなれてきたんでしょうかね。あれ、隣の箱は、ちょっと違う感じなので、ラベルをよく見ると…。この歳になると、ラベルシールの文字が細かいのが大変。おお、トラウトサーモン、とある。箱の中身を覗いてみました。

氷がびっしりだったので、よけさせてもらって撮影。冬が終わったとはいえ、手が冷てぇ~。こちらは、頭、エラ、内臓を取り除いた、ドレス状態。トラウトの出荷は、連休明けからだったようで、お客様の食いつきもよく、10分後には、売れて無くなってました。こちらのトラウトドレスは、刺身にもできるそうで、間もなく、お造りとして、お店に並ぶんじゃないでしょうか。ちなみに、前のギンサケは、加熱用なので、切身として販売されるようです。

そして、今朝の最後のネタは、これまたサケ。北海道は厚岸産のこれ。

なんとこれは、ベニサケ。内臓を取り除いてるので、セミドレス、ですかね。担当者にお値段を聞くと、う~ん、やっぱり高い。歩留りとか値入れを考えると、100グラムあたり、では、野口センセイからのお釣りは、あんまり期待できないかと。

手軽に手に入るサケ、といえば冷凍の養殖塩ギンサケ、となって久しいけど、モリ介は、やっぱりベニサケが好き。冷凍でも、ロシアでもアラスカでもいいから、ベニが喰いたい。北海道産の生ベニって、どんな味わいなんでしょうか。食べられる方が羨ましいです。ちなみにモリ介ん家の今日のメニューは、焼うどんの予定。具材として中に入るタンパク質は、チクワらしい。それも見切りのやつ。現実は厳しいです。愚痴が止まらなくなるので、今日はこの辺で。モリ介でした。