• 岩手県唯一の中央卸売市場水産部から、あれやこれやの情報・話題をお届けします!

モリ介です。こんにちは。お盆休み明けの本日もお送りしてまいりますね。

いや~、涼しい。なんなら少々肌寒いかも。あ、モリ介は、ベスト気温が18℃なので、全然平気ですが。日中は暑くても、朝晩がこのくらいだと気持ちが全然違いますね。心も体も日が暮れると楽になる感じ。夜の夜中まで暑いと逃げ場がない、というか、息苦しくなっちゃう。

皆さんはお休み中、色々と楽しまれましたか? 全然お休みが無い方も少なからずいらっしゃるでしょうし、まだお休みの真っ最中の方もおられると思います。ま、それはそれで仕方ないんですが。モリ介は、とにかく忙しかったですね。墓参りだとか、買い物だとか、親戚の家の仏壇に手を合わせに行ったりとかは、まあまあ毎年あったんですが。今年は、モリ介父が施設に入ったせいで、電話応対や、来客の対応もやらなければならなくなった。モリ介母は聴力に障害があるので、ドアチャイムや電話には気が付くことができない。モリ介実家の電話子機をモリ介ん家に持ってきて、モリ介ん家でも対応できるようにしていたんだけど、暑くなってから気が付いた。エアコンを点けて窓を閉め切ったら、途端に親機とつながりにくくなっちゃって。ベルやチャイムは鳴るけど、声のやり取りは電波が届かない。張り紙を貼って、モリ介ん家に連絡をもらうようにしてるんだけど、とにかく気ぜわしいんですよね。

普段は別々に暮らしてるので、お盆の来客も、これまでは顔を合わせることがあまり無かったんですよ。近い親類なら名前も顔も分かるけど、モリ介父のいとことかまたいとこ、のレベルになると、モリ介はもうお手上げ。モリ介の幼少時代にかわいがってくれた親戚も、鬼籍に入られた方が多い。その子供さんの世代になると、お名前を伺っても判らない。おまけにモリ介母は、年のせいか記憶があいまいで。モリ介が判らないのに、「誰?」と聞いてきたりする。耳が聞こえづらいから、その尋ねる声もデカいのよ。本人に聞こえるっちゅーの。

あらかじめ来訪客を予測して、お返しを準備したんだけど、モリ介母の記憶があいまいなせいで、結局全然足りない。例年、足腰が悪い者ばかりなので、「伺えなくて申し訳ありません」と申し添えて、お返しのお供え物を持って帰ってもらうんだけど、数が足りないので、新たに品物を買って先方に伺わないといけなくなった。今日も午後に1件行かなきゃない所が。もうとにかく疲れましたね。司令塔を失って、てんやわんやのモリ介家でありました。

すみませんねぇ、また愚痴を聞いて頂きました。早速卸売場へとまいりましょうか。ん? 外の喫煙スペースはちょっとした人だかり状態。忙しい日なんてタバコを吸う暇もないので、人影がない事も多いんですが。今日はその逆? イヤな空気が漂ってきましたね。通りすがりの幹部社員に聞いてみると、暇だし荷物も無い、とのこと。ヤバいヤバいヤバい。盆前取材のネタ、何か残ってたっけ? 

売場に着くと、う~ん、少ない。営業幹部に話を聞くと、浜もお盆休み中の所がほとんどらしい。一部北海道は漁が始まってるけど、全国どこの市場も魚が欲しいですからね。入荷が少ないのは仕方が無いか。でも、カツオやイカは今日の漁からスタートで、月曜日には荷物が並ぶ、とのこと。サンマも入荷予定らしいですよ。それ以外は月曜日の漁から始まって、火曜日からのラインナップとなるみたい。それでも一部漁が始まっていた北海道から、ちょこっとばかりまとまっていた、このお魚をご紹介。先々週も載っけてましたがね。

スカスカの売場が写らないように撮ってみましたよ。手前の魚に寄ってみましょう。

北海道は知床産の秋サケです。体長は70センチ超で、3.8キロでした。わずかだけど、5キロオーバーのサケもあったよう。ピカピカした、まさに銀毛のサケ、と言ったところでしょうか。旨そうですな。秋サケとはいえ、やっぱり多少の脂は欲しいですよね。ところが人の好みは色々あるもので、モリ介母に聞いたモリ介父の話。彼は、産卵で体力を使い果たした、脂っけのない、しかも塩辛いものが好みなんだとか。今日び塩っ辛い食べ物なんて、全然流行んないよ。激辛ベニサケなら分かるけど、川サケの激辛、って、どこで売ってるんだ? おっと話が逸れましたね。先日ご紹介した秋サケは根室産でしたが、今回は知床産、ということで調べてみました。正確かどうかはわからないけど、どうやら前回の秋サケは納沙布岬の東側で獲れたもののよう。で、今回の秋サケは知床半島西側のオホーツク海沿岸の定置網で漁獲されたものみたいです。実は秋サケの定置網漁解禁は早い地域で8月末。じゃ、なんで今の時期の入荷? 答えは簡単。定置網は、仕掛けた網に勝手に魚が入る、という、資源配慮型の漁獲方式。カラフトマス狙いの網にかかった秋サケが偶然まとまった、と考えるのが一番自然かと。これを業界では「混獲」と呼んでますね。正式な秋サケ漁は、地域ごとに8月の末から9月の第一週にかけて順次解禁になります。今年の秋サケ来遊予想は昨年比で大幅減、とされてるんだとか。予想を覆す来遊に期待したいですね。

さてと、次のネタはどうしよう。え~っと取材済みのネタは何かあったっけ。そんな感じでメモをめくっていると、そばにいた仲卸さんが一言。「あっちにフィーレも来てますよ。」 フィーレ? もしかして秋サケフィーレのこと? 

今シーズン初出しです。根室産の秋サケフィーレ。5キロ、5枚入りでありました。ブランドシールも入ってましたね。9月に入って漁獲が本格化すれば、入荷の中心となるフィーレ製品が、すでに売場に並んでいるとは思いませんでした。あ~本当にいい色。塩焼きはもちろん旨いけど、しょうゆ味のあんかけをかけたソテーなんかも美味しいですよね。もう少し季節が進んで涼しくなってくると食べたくなってきそう。

さてそろそろ時間が迫ってきましたね。ブログもこの辺でおしまい。月曜日はサンマやカツオ、イカあたりの姿が期待できるかも。今年のサンマは、去年よりも若干ながら大き目、とのこと。4キロ30尾前後が中心サイズとの話もあるので、少ないだろうけど25尾あたりの入荷にも期待したいですね。モリ介も、そのぐらいの大きさだったら食べてもいいかな。昔は、特売と言えば25尾サイズで、どこのお店でも品ぞろえがあったんですがね。それが今では卸売場で見かけることも珍しくなっちゃった。サンマ様、来遊、期待をしております。忙しくてロクに飲酒や外食もままならないモリ介がお送りしました。来週は呑むぜィ。また月曜日にお目にかかります。