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モリ介です。こんにちは。今日は、やっとスッキリ晴れそうですね。でも、月曜はまた雨か~。除草剤の出番は、水曜日になりそう。どうせ冬には雪の下になるんですけどね。

この間発生した、東北新幹線の連結器事故、びっくりしましたね。連結器が走行中に外れるって。まず、あり得ないこと。それぞれ分離可能な列車同士だったから、事なきを得た可能性もありますよね。例えば、一つの車両だけが外れたとしたら、急こう配の場所だったりすると、非常ブレーキの制動状況次第だけど、大惨事の可能性も。まあ、東北新幹線で一日に何回も、分離・連結を繰り返す装置だったからこそ、不具合が起きたかもしれませんが。

新聞とかで写真に載ってた密着連結器は、おおざっぱに言うと、電車とか気動車(ディーゼルカーのこと)に使われていて、機関車や貨物列車用の貨車に使われている、自動連結器とは異なります。自動連結器って、右手のげんこつをちょっと開いたような形のヤツね。蒸気機関車の前部にも、この手の連結器がくっついてる。何が違うかというと、自動連結器は密着してないので、連結にちょっと遊び(すきま)があるんです。昔の東北本線って、機関車で茶色とか紺色の客車を引っ張ってた。電車に替わるちょっと前は、赤い客車でしたかね。とにかく、駅を出発するとき、先頭の方から、ガシャガシャガシャって順番に音がしてきて、自分が乗ってる客車の番になると、ガクンと振動が来て、前に進みだす。油断してると、直立した背もたれの、木の枠に頭を打ったりして。こんな経験してるの、モリ介の様な年寄りだけかも。電車や気動車だったら、スーッと走り出すけど、客車はそうはいかなかったんです。でも、メリットもあって、機関車は、一両ずつ引っ張り出す事になるんで、発進時にそこまで大きな力を出さなくても済むというわけ。電車は、基本的にはそれぞれ動力を持ってるので、密着してても関係なし。だから、乗り心地がいい密着連結器の導入が進んだんですね。

去年でしたかね。ある私鉄で、やはり連結器が外れる事故があった。その時は、機関車から分離された客車が置き去りに。もちろん非常ブレーキがかかって停車したので、特段の被害は無し。でも、この時の連結器は自動連結器のほう。密着連結器の分離はあまり聞いたことがない。調べると、電気部品の誤作動で分離した例など、実はいくつかあるようですね。非常ブレーキについては、非常時に圧縮空気などが送り込まれて、制動がかかるんじゃなくて、逆に、空気が抜ける事によって制動がかかるようになってるので、安心といえば安心なんですが。だって、空気を送り込む装置に不具合があったら、ブレーキがかからなくなっちゃう。ただ、今回の新幹線の場合、それぞれの制動のかかり方によっては、衝突する危険もあるにはあったようですね。いずれ、しっかり原因究明をしていただき、安心して移動できるようにしてほしいもの。

さて、本日土曜日のネタは、というと、売場で早速、「黄カナ」「クチビ」「アカハタ」の文字を立て続けに発見。やった!ネタ大量ゲット!来週前半まで左うちわだぜ。担当氏ありがとう!見どころがあると思ってたよ! もちろん担当氏は、モリ介のために魚を仕入れてるのではないんですが。意気込んで、撮影のためフタを開けてみると…。あれ? とりあえず「黄カナ」の写真は撮ったんだけど、なんか見たことあるな~。調べてみると、黄カナってアオハタの事らしい。黄色と赤のコントラストでいける、と思ったけど、その切り口も、アオハタも9月の記事になってました、残念。「クチビ」に行くか。中身を見るとこれも既視感が。入荷案内を確認すると、フエフキダイ、とある。ありゃ、これもちょこっと前にやった記憶が。しょうがない、写真もパス。したんだけど、デスクに帰ってきて確認すると、フエフキダイってまだ取り上げてない。記事にしたのはハマフエフキ。なんで写真パスしたんだよ~。後悔先に立たず、ですな。アカハタも6月にやってたんで、また今度でいいか。というわけで、全てを失ったモリ介。どうしましょう。

珍しいものばかりを追うのではなく、ありのままをお伝えするのがこのブログの使命。だけど、同じ魚が頻繁に、も困るのが難しいところ。前から何回も取り上げてるけど、夏が過ぎてちょこちょこ見かけるようになったこの魚をご紹介。地味なネタだけど。

北海道は、網走産のニシン。12キロ入り。担当者によると、25尾前後、とのこと。お値段も聞いたんだけど、思ったよりもお安め。1尾でワンコインからは楽勝でお釣りが。前にも書きましたが、なんかニシンって、価値が上がってこない、というか人気がない、というか。モリ介は納得できかねますね。旨いでしょ、ニシンって。真ん中のニシン氏は、体長35センチもあるんですよ。安ければ細くて脂がない、大きければ高い、のサンマよりも、ずっとリーズナブルだと思いますがね。そして、もう一つ疑問。なんでニシンって、ガサガサとぶっ込まれた形態が多いんでしょう。もう少し季節が進むと、オスメスを分けてきちんと並べた商品も入荷して来るんですが。魚体が柔らかいので、選別作業による傷みを回避するためでしょうか。そのあたりも、値段が高くならない一因ではないですかね。

どうしよう、もう一ネタ。ということで、地味でまとめましょう、のこの魚。

絵ヅラが地味だよ、ホントに。これは、小アジ。普代産の3キロです。商品は今朝の売場にちゃんとありましたが、写真は昨日のもの。写真なんて、いつ撮ってもおなじですから。小さいアジには、豆アジと呼ばれるものもあるんですが、そのへんの区別って、どうなってるんですかね。モリ介の感覚だと、今回は10センチ無いぐらいのサイズなんで、豆アジの範疇ではないかと。ま、どうでもいいですかね。一昔以上前だけど、豆アジの中に小さいフグが混じっていたことがあって、業界ではちょっとした騒ぎになったことがありました。市場にも「注意されたい」みたいな文書が、所管のお役所から回ってきたこともありましたね。だけど、現実的に、卸売市場内でのチェックは困難。バンドを切ってフタを開けて、パーチを取り除いて中をゴソゴソ探る、なんて、この大量の荷物を扱う場所では不可能でしょう。今は、産地でもかなり神経質に品質管理をしてますし、小売店でのチェックを合わせて考えると、健康被害のリスクはほとんど無い、と思われますので、ご心配なく。確か過去にも、被害を受けた人はいなかったと思います。ところで、この小アジ、どうやって食べます? モリ介は、断然南蛮漬けでしょうか。だいぶ前に、ある居酒屋さんで南蛮漬けを頼んだんだけど、出てきたのはシシャモの南蛮漬け。小アジの入荷が無くて、シシャモで代用したそうな。それはそれで美味しかったけど、やっぱりアジが食べたかったかな。

お時間も迫ってきました。今週のブログはこの辺で。明日は休市、ブログもお休み。また月曜日にお目にかかりましょう。モリ介がお届けしました。