• 岩手県唯一の中央卸売市場水産部から、あれやこれやの情報・話題をお届けします!

こんにちは。モリ介です。週の後半戦スタートです。よろしくお願いします。

おっと今朝は涼しい。20℃無いようですね。今の時期はこの程度でいいですよ。日中、昼間のわずかな時間だけがちょこっと暑くて、「あ~、夏ももう終わりだな~」ぐらいが一番。もう30℃とかもいいから。

日本もアメリカもプロ野球が大詰めを迎えていますね。いよいよ来年春はWBCの開催が予定されてますが、先日衝撃的なニュースが。なんでも、動画配信の大手企業に放映権が決まったんだとか。え?これってテレビ中継では試合は見られないってこと? NHKも民放もどこも流せないってこと? そういえばサッカーのワールドカップ予選も、テレビで流れない試合がありましたね。ってことは、スポーツニュースでダイジェストしか見られないんでしょうか。なに?映像使用が制限されるので、ハイライトもダイジェストも無しィ? 写真とテキストだけ? あららどうしましょ。ネット環境もスマホも無い人たちは、完全シャットアウトみたい。モリ介ん家も、どうしても見たければ安いプランに入るしかないかも。でもこれって、もはや国民的行事でしょ? 放映権が高騰してるのは分かるけど、オリンピックとかサッカーワールドカップとか世界陸上も、このようになってしまうんですかね。野球はまだ地域が限定されるけど、オリンピックやサッカーは世界的だから、他の国々でも同じような状況になってしまうんでしょうか。

調べてみると、ヨーロッパあたりでは、国民的関心が高いスポーツイベントに無料放送を義務付ける法律が存在する国もあるらしい。イギリスの例だけど、特別指定行事制度という仕組みがあって、Aグループだと完全無料放送、Bグループだと録画やハイライトの無料放送が義務となってるらしい。そしてAグループには、オリンピックやパラリンピック、サッカーワールドカップの決勝トーナメント、ラグビーワールドカップやウィンブルドンの決勝が含まれている、とのこと。ちなみにBグループには、ゴルフの全英オープンやクリケットの国際試合なんかが指定されているんだとか。これらは、ユニバーサル・アクセスという理念があり、国民的関心の高いイベントは誰もが視聴できるべき、という考え方なんだそうです。翻って日本には、法的制度の枠組みも無いし、種目ごとの機構やリーグが個別に放映権を管理し収益性重視の体制になっています。政治や行政の考え方の中にも、あまり公共性、という概念はなさそう。今回の件で、色々な議論が盛り上がってくれることを期待したいですね。そこまで熱狂的には見ないであろう映像に、金を払うのもなんとなく抵抗がありますし。せめてスポーツニュースぐらい、映像を提供してくれても良くないスかね。

さてと卸売場へと行きましょうか。サンマ、入荷してますかね。お!あった、あった。見慣れた箱も見えますよ。

上の写真はほとんどが宮古からのサンマ。出荷してくれた業者さんは宮古なんですが、水揚地は釜石のようです。下の写真は手前以外は宮城県産ですね。これらは卸売場に入りきらなかった分で、卸売場内の商品が売れてスペースが出来てくると、順次卸売場内に搬入されます。という事は、このほかに北海道産が卸売場内にある、ということ。そして、根室産サンマには、なんと4キロ20尾、という特大サイズもありましたよ。その魚がこれ。

下に置いてあるのが、おなじみ20センチスケールです。尾の先まで計ると全長33センチ。モリ介は少なくともこの数年、お目にかかってませんね。どこに出しても、誰も文句を言わないサイズ。食べ応えあるだろうな~。そして県内産のサンマについては、先月末の大船渡産を撮り逃してますので、モリ介としては今年初、ということで、画像はこちら。ま、見た目はほとんど変わらないんですが。

釜石水揚げのサンマ、4キロ25尾サイズです。体長は30センチぐらい。虫食いも少なく、キレイなお姿。昔の100円売りのサイズですかね。今は当然100円は無理なんですが。うん、旨そう。

北海道では、発泡スチロール等の包材や氷の不足が深刻らしく、水揚げを制限する動きもあるとか無いとか。ウラがとれてる話ではありませんが。いきなりこんな豊漁になってしまって、困惑する声もあるそう。相場もそれなりに下がりつつあって、昨年の水揚げの中では大型サイズであったものが、今年は、小売価格で200円以内で買えそうな雰囲気らしい。本来の大型もお安くなってほしいんですがね。水揚げに関わる全てのコストが急上昇してる中、相場の下落で、利益の確保を危ぶむ話も出てるようです。魚が無くて困っていたのが、一転してこの状況。ちょうどいい塩梅、ってのは難しいんですね。それでも無いよりはましか。

特大サイズと県内産と、ある程度まとまった形での入荷、と、サンマだけでテンションが上がってしまいました。ここは落ち着いて、別のネタを探しましょうか。お次はほぼ一年ぶりの採用となる、このお魚をどうぞ。

去年の入荷も確か同じ。福島県は相馬産のニクモチガレイです。5キロ24尾とあまり大きくない。標準和名はミギガレイですが、市場流通でこのように呼ばれることはほとんど無いんだとか。前回も書きましたが、肉厚で柔らかい身が特徴なので「ニクモチ」という名前が付いたそう。そんなに肉厚にも見えませんでしたがね。水っぽさがあるので刺身には向かず、煮魚向けではあるが、わずかに独特の臭みがあるので、調理にはショウガが必須、であるらしい。なんかソウハチガレイあたりと、区別つかないかも。あれ?去年も同じこと書いてたし。そういえば北海道産のソウハチガレイも入荷してたっけ。並べて写真撮るんだったー。

今朝は他にも色々と撮れ高がありましたが、欲張ってもしょうがないので、今朝の記事はこの辺で。やっぱりトロールが始まると、魚の種類も一気に増える感じ。これに西の魚も加わるから、しばらくは喰いっぱぐれの心配はなさそう。それにしてもサンマの水揚げにはびっくり。7月だったか8月だったかの漁獲予想は昨年並みの低水準じゃなかったっけ。奇跡的なⅤ字回復だけど、果たして来年はどうなるんでしょうか。予測との乖離の原因を究明することで、今後に備えることもできそう。スルメイカや秋サケも予想を裏切ってほしいですね。最後に申し添えますが、今はお魚売り場を訪れるチャンス。今買い物しないと絶対に損ですよ。いつ行くの?今でしょ。それではまた明日。モリ介がお送りしました。