• 岩手県唯一の中央卸売市場水産部から、あれやこれやの情報・話題をお届けします!

こんにちは。モリ介です。三連休初日の土曜日、市場は営業中。ブログもやっていきますよ。

この間、列車の連結器の話を書いたんですが、どうしても触れないと、と言う話がありまして。日本の大正時代、連結器にまつわる国家的な大プロジェクトがあったこと、ご存知ですか。

明治時代に始まった、日本の鉄道の歴史。もちろん当時のイギリスから、技術が導入されたわけで。ですから、機関車や客車の連結器もイギリスと同じものが使われてました。新幹線での分離事故が起きた密着連結器も自動連結器も当時は存在しておらず、リンク式とかネジ式とか呼ばれる方式が日本でも採用されてました。簡単に言うと、でっかい鎖の輪っかを引っかけるやり方で、外れないように締め上げるやり方は色々とあったようです。イギリスから輸入された、古~い蒸気機関車の写真を見てもらえばわかるんですが、輪投げの台の底を相手に向けるような形のでっかい緩衝器が前面に2個付いてます。連結の際、車両が軽くぶつかるショックを和らげる役割があるんですが、これが厄介もの。しっかりと車両が密着してから鎖の輪っかをかければいいんですが、車両が近づきながら輪っかを掛けようとすると、ちょっとしたバランスの崩れで、緩衝器の間に体が挟まれてしまう。こんな事故が多発し、何人もの人命が失われる事態になってしまったんです。この事態を重く見た、当時の鉄道省は、すでにアメリカで開発されていた自動連結器に交換することを決意。大正14年に、本州で1日、九州で1日の合計2日間で、およそ6万両の機関車、客車、貨車の連結器を一気に交換。もちろん、交換の練習や下準備を充分に行った結果ですけどね。昔、テレビかなんかで、日本の一大プロジェクトみたいな取り上げ方もされてましたよ。

誤解の無いように申し上げますが、モリ介が鉄ヲタだったのは、中学生まで。鉄道は好きですけど、大きくなってからはあまり情報は持ってないです。なので、JRになってからの車両とか、私鉄の車両なんかもあまり詳しくありません。大昔の国鉄時代だったら、まだ覚えてる事もそこそこあるかも、ですが。モリ介は、飽きっぽいので、鉄道関係でも、切符とか駅のスタンプとか写真とか乗り鉄とか鉄道模型とか。色々やったんだけど、大人になってから続いてるものは無し。その後は、音楽が好きになったり、車が欲しくなったり。プロ野球にのめり込んだりと、やりたい放題でしたね。就職してからは、特に若い頃は労働時間も長くて、趣味どころでは無くなっちゃった。正直言うと、女子方面への注力が大半を占めてたかと。集めてたもの、どうなってるんだろう。片付けておかないと、後から色々と迷惑かけちゃうよね。

さてさて、卸売場へ向かいましょうか。今朝の荷物、連休前だけどそこまで多くはない。お客さんの出足も早いし、取材のネタは厳しそう。蔵出しスペシャルも仕方ないか、と思っていたら…。

皆さん、これってなんだかわかります? 答えはカスベ。皮をむいたエイのことです。北海道ではエイのことをカスベって呼ぶんですね。アップにした写真がこちら。

担当者に聞いてみると、これはマカスベ、というんだそう。調べてみると、標準和名はメガネカスベ。稚内産3入り、5.3キロでした。実はモリ介、カスベってハードルが高くて、食べた事が無いんですよ。一度はチャレンジしたい食材の一つではあるんですが、どちらかと言うと食事に関してはかなり保守的なほうなもんで、なかなか。煮付けや唐揚げ、ムニエルなんかがおすすめなんだそう。軟骨の食感も良さそうですよね。これで、一ネタオッケー、とか思っていたら、別のカスベがある!

これは、北海道は噴火湾産のサメカスベ、6入り5キロです。標準和名はソコガンギエイだそうです。箱に書かれてないと、何の種類かわかんないよ。ま、食べ方は同じかな。さて、次のネタを探すか…。ん?ん?また別のカスベがあるぞ。

こちらは、北海道羽幌産のミズカスベ、4入り6.3キロでした。標準和名はドブカスベもしくはリボンカスベかと。両者は皮の色が違うようですが、皮がむかれてるので判断がつきませんでした。でも、ドブカスベだったら、その名前ではちょっと売りずらいですよね。担当氏によれば、ミズカスベはサメカスベよりも色がちょっと薄く、マカスベは多少赤黒い感じになるんだとか。写真でも、なんとな~く判るような判んないような。魚の種類は分かったけど、食べた感じはどう違うんですかね? モリ介が担当氏に聞きたそうにしてるのを見て、近くにいた仲卸さんが一言。「どれも一緒だって。」 うゎ。身もフタもないお言葉、ありがとうございます。

なんとなく、エイとかサメとかいうと、アンモニア臭がしないかとか心配になる。でも、それは昔の話で、鮮度管理や物流が発達した今は、あまり心配しなくてもいい、とのこと。念のため、しっかり目に下味を付けたりするのもいいかもしれませんね。

すみませんね、今日のネタ。違う種類の魚とはいえ、同じような写真ばかりで。時間があれば、もう一ネタ、魚の形があるものを紹介したかったんだけど、パソコンが異常に遅い。写真のリサイズがさっぱり進まなくて、時間が来ちゃいました。というわけで、連休前、土曜日のブログはここまで。次回は都合により水曜日にお目にかかります。それまで元気でお過ごし下さい。モリ介がお伝えしました。