• 岩手県唯一の中央卸売市場水産部から、あれやこれやの情報・話題をお届けします!

こんにちは。モリ介です。今朝の卸売場だけど、サンマ、ブリの他は、

カツオ、マグロ類、あとは生筋子がちょこっとまとまってあった感じ。

サンマも2キロ17尾が一番の大きさ。営業担当によると、今週初めに、

2キロ15尾がほんの少し入荷したそう。モリ介が卸売場に来た時には

既に搬出された後だったみたい。夜中から張り付いて見てるわけにもいかないんで、

その辺はご勘弁。前述の担当の話だと、2キロ15尾のような大型は、

全体のせいぜい1割程度だそうで、70~80グラムの小型が約7割、

100グラム前後のサイズが2割ぐらいなんだそう。あまり小さいと、

焼き方にも気をつかう。うっかりすると、ガチガチに硬くなっちゃったりして。

今、世の中で話題の処理水問題。大臣の失言なんかも大きく取り上げられてるけど、

当ブログでは、食材がどうなるかにフォーカスします。

昨晩の某テレビ報道にもありましたホタテですが、どうやら、問題は冷凍貝柱みたいです。

ホタテ貝をそのまま冷凍して中国へ輸出し、中国加工を経てアメリカ等へ再輸出するのが

これまでの流れ。それが中国による輸入禁止措置により、行き場を失っている。

だから、国内で加工して輸出すればなんとかなるが、加工する工場や設備、人手を

どうするのか、国からの支援が必要、というのがテレビ報道の内容のようでした。

となれば、国内加工が軌道に乗るまでの間はホタテ製品は暴落の恐れもある、と、

短絡的に思えそうですが、そうでもないらしい。以下は営業担当の説明の要約です。

国内のホタテ製品は、ベビーホタテを除くと、大きく分けて、

ボイルホタテとホタテ貝柱に分けられます。ボイルホタテは、ホタテのミミや卵が

ついたままのもので、生食できるものと加熱用があります。一方、ホタテ貝柱は、

刺身や寿司だねに使うもので、生食用となります。ボイルホタテの主産地は北海道の中でも

噴火湾と呼ばれる地域で、漁期は春ごろなので、すでに製品が出来上がっています。

夏場の消費も全国的に順調だったらしく、国内在庫量からも価格の下げは無い見込み。

ところが、ホタテ貝柱の主産地であるオホーツク海周辺の漁期は、ある程度長く

行われるものの、盛漁期は6月から10月、まさに今。ということで、相場の下げが

始まっている。サイズにもよるが、キロ当たり数百円から千円超下げているものも。

ただ、これまでは相場が高騰し、お盆や年末以外、売場で見かけないくらいの食材に

なってきた経緯もあり、普段の売場にも並ぶような冷静な価格形成も必要、というのが

国内流通業者のホンネである。ざっとこんな感じでしょうか。

市場としては、消費者の皆さんにどんどん食べていただけるような価格にしてほしいけど、

漁家や工場の方々が立ちいかなくなるようでも困る。

ただ、下げがどのレベルで落ち着くかの見通しが立たないようで、年末に向けての

商談が全然進まない、と、担当はこぼしておりました。小売店としては、

一番下がった相場で成約し、出来るだけ他店よりも安く売りたいので

仕方ないと言えば仕方ないですけど…。

今日は写真が用意できなくてすみません。素材写真でも、あれば見栄えが違いますよね。

トロール漁も解禁で、売場のラインナップにも変化があるかも。

今日はここまで。モリ介がお伝えしました。

追記 アイキャッチ画像を設定しました。

北海道産 冷凍ホタテ貝柱 Sサイズ(31/35)1キロです。1キロに31粒から

35粒入っているという意味です。